軽度発達障害児の進路
軽度障害児の進路、常に悩みますね。我が家も子供の将来に悩む親の一人です。
将来的にIQが上がり障害者手帳を返還することになったら障害者年金受給資格も失いますし、全員がグループホームにも入れるわけでもない。
我が家の娘は今、手帳を持っていられるギリギリのIQで、今後少しでもIQが上がってしまえば障害者手帳を失う可能性が高くなります。IQが上がるのは喜ばしい事なのに、上がらないで欲しいと願ってしまうのが哀しいです。
将来両親が死んだら我が子はどうやって生きていくのか。
軽度障害者でも、年収200万円以下が当たり前なのが現実です。
不注意優勢型のADHDの娘は、来年中学にあがります。就学支援相談の判定は「普通級」でした。
確かに娘は学力が高いので支援級のずーっと小学校三年生止まりの授業では正直物足りないのは事実です。
そのため小学校では支援級に籍を置きながら、授業のほとんどを普通級で受けていました。
問題なのは、いくら学力があっても他人とコミュニケーションをうまく取れない事です。
普通級に入れた所で中学三年間友達もできずいじめに遭う事もあるでしょうし、中学卒業後の進路でも健常児の中で頑張っていく気力を維持できるとは思えません。
それに娘は、知能の高さとは逆に精神の発達が小学校3~4年生程度で止まっていますので、難しい年頃の中学女子達の中に放り込むのは娘にとってとてつもない地獄です。
色々考えて、時間はかかりましたが教育委員会との交渉の末、悩みながらも中学も支援級在籍という選択をしました。授業が物足りないなら障害児向けの少人数塾利用や親がフォローして行こうと思ったのです。
支援級にいても、普通級にいても、どちらに存在していても浮いてしまう存在ですから親はとても進路を迷いますし、つい「普通級で健常児として生きる道もあるのでは」と期待してしまいますが普通級に入れる事がゴールではなく、もっと先の就職までを見通して決めていかざるを得ないので腹をくくった部分はあります。
中学支援級を卒業後、高等支援学校で就職訓練を受け、学校卒業と同時に障害者枠で特例子会社等に就職というのが今考えられる我が子にとって最善の道です。
知人の中には、血の滲むような努力をし、ずっと普通級で頑張り続けて大学に進学できた軽度障害児もいましたが、やはり人間関係でつまづいて二次障害の精神疾患になり、大学を中退して引きこもってしまったのを目の当たりにしました。
どの障害児の親御さんもみんなが社会の中で子供が自立できるよう努力していますし、障害児本人だって歯を食いしばって頑張っています。ですが、現実は厳しいです。
時々、障害児の親御さん同士でこんな話も出ます。
「普通は子供に看取られて死ねたら幸せかもしれないけれど、私たちは子供を看取ってやれたらとどうしても思ってしまうね」と。
軽度障害者向けのグループホームが将来増えていく事を願うばかりです。親がいなくなっても何らかの支援が受けられて人間らしい生活ができるような道はないものか...障害児の親の模索はまだまだ続きます。